新谷の日記

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ソシャゲのガチャ天井300回って根拠あるの?

※本記事はソシャゲ運営会社を批判するものではありません。また、筆者は数学の専門家ではありませんので、話の展開方法が誤っている場合もあります。

はじめに

こんにちは、新谷です。

タイトルにあるソシャゲですが、もちろんソーシャルネットワークゲームのことです。私が学生のときはアイドルマスターミリオンライブ!にお熱で、結構ガシャも回していたんですが、社会人になってすぐサービス終了となってしまい、暇な時間も少なくなったこともあって、それ以降あまりソシャゲをしなくなっちゃいました。

社会人になっても精力的にソシャゲしている人は、どこからそんな時間が湧いてくるんだろう……羨ましい限りです。

それはそうと最近、会社の研修で確率論を勉強したんですよね。 学生の時も確率論の勉強はしていたのですが、しばらく使ってない知識は忘れちゃいますね。

確率論の勉強とはいっても基本的な確率分布に関するものばかりです。 理系の方は馴染みあると思いますが、「二項分布」とか「正規分布」とか「ポアソン分布」とかそういうのです。

確率分布って何???って方もいらっしゃると思うので、まずは今回のタイトルと関係する「二項分布」について私なりの解釈を加えて説明します。

二項分布とは

Wikipediaを参照してみると、このように記載されています。

二項分布(にこうぶんぷ、英: binomial distribution)は、結果が成功か失敗のいずれかである試行(ベルヌーイ試行と呼ばれる)を独立に n 回行ったときの成功回数を確率変数とする離散確率分布である。

二項分布 - Wikipedia


色々馴染みない単語が出てきましたね……
まずは「ベルヌーイ試行」。これは引用のところで説明されていますが、結果が成功・失敗など2通りの結果しかないようなことをやってみることです。例えばコイントスコイントスでコインが示す面は「表」か「裏」のどちらかしか2通りしかありませんよね?そのようなやつです。(コインが垂直に立つかもしれないじゃんとかいう屁理屈は勘弁してください。)

あと説明しておく必要がありそうな言葉は「独立」。確率論でいう「独立」というのは他の結果に左右されず、試行したときに見えてくる結果の確率は変わらないということです。例えば、コイントスで前に「表」が出ていたとしても、次にコイントスしたときに「表」と「裏」が出てくる確率はそれぞれ1/2で変わらないということです。さらに補足すると前に「表」が出たら、次は「表」が出やすい(または出にくい)といことはないですよーという意味です。(数学の専門家から見ると決して正しい説明にはなっていないかもしれませんが御容赦ください。)

ベルヌーイ試行を「独立」してn回やってみたとき、何回成功するかというものをパラメータにした離散確率分布を「二項分布」と呼ぶそうです。そのときの確率関数は、下記のように書けるそうです。

\displaystyle{P(n,k) = \left( \begin{array}{c} n \\  k \end{array} \right)}p^{k}(1-p)^{n-k}

上の式で出てきたパラメータは以下の通りです。
n:試行回数(やってみた回数)、k:成功した回数、
p:1回試行したときに成功する確率、1-p:1回試行したときに失敗する確率

数式の詳しい説明はここではしません、興味がある方は調べてみてください。
とはいっても、それだけだとちんぷんかんぷんだと思いますので、またまたコイントスで例えてみます。

コイントスn回やって、k回「表」が出るときの確率を考えます。コイントスを1回やった時に「表」が出る確率は1/2(=0.5、これがp)、「裏」が出る確率も1/2(=0.5、これが1-p)となりますね。とは言われても、だからなんだって感じですよね。数式とにらめっこするだけでは難しいので、視覚的に分かりやすいグラフにしてみました。

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コイントス回数による表が出る回数の確率

コイントスを10回、20回、30回やったときに「表」が何回出るか確率を計算したときのグラフです。(ここでは一般的に馴染みやすいであろうパーセント表記をしています。)

コイントスを1回したとき「表」がでる確率は1/2ですので、10回コイントスしたとき「表」が出る回数の確率が一番高いのはその半分の5回、20回コイントスしたときは10回、30回コイントスしたときは15回となんとなく感覚的なものと一致するのが分かると思います。そして、コイントスした回数の半分より多い(または少ない)回数だとその確率は小さくなります。これを二項分布っていうみたいですね。

前置きがかなり長くなりましたが、今回はこの「二項分布」を使ってガシャ天井の根拠ってなんだろう?と考えてみました。

ソシャゲのガチャを二項分布に当てはめてみた

研修では例としてコイントスが取り上げられていたのですが、ふとこれをソシャゲのガチャに当てはめてみると何か発見があるのかな?と考えてしまいました。だって、ソシャゲのガチャって欲しいカードやアイテムが「出る」か「出ない」かの2通りの結果しか取りえませんよね?あと、普段付き合っている人たちにソシャゲを嗜んでいる人も多く、何かとガチャが話題に出ることも多かったので気になったというのもあります。

私が知っているガチャのあるソシャゲは「グランブルーファンタジー(グラブル)」、「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ(ミリシタ)」、「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(デレステ)」くらいしかないのですが、偶然か狙ってかどちらもガチャを300回引くと、好きな目玉カードが1つ確実にもらえます。いわゆる、「天井」と呼ばれているものです。

どちらもガチャ1回約300円、300回すべてお金を使って引くとなると約9万円かかります。(いわゆる「おはガチャ(ガシャ)」と呼ばれる1日1回安価に引けるものはここでは除きます。)

9万円という金額はすぐにポンと出せるような金額ではありません。もし、出せる人がいたら養ってください。冗談はさておき、全員が全員9万円出すわけではなく、いわゆる無料石というものをせっせと貯めてガチャを引いていると思います。とはいっても、お財布のダメージを低減させるためには多くの無料石が必要になってきます。

さて、この300回ガチャを回せば任意の目玉カードが1つ確実にもらえるという天井システムですが、これの根拠って何でしょうか?ソシャゲを運営する会社はその根拠を公にしているわけではありません。ただ茫然と考えても答えは導けそうにないため、復習したばかりの「二項分布」を用いて机上計算による検証をしてみました。

ここで検証に用いたガチャと前提条件を紹介します。検証に用いたガチャは2020年6月14日現在ミリシタで開催中の「SONG FOR YOU!ガシャ VOL.5」です。今回の目玉カードは、七尾百合子と大神環です。

www.youtube.com

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どちらのイラストも可愛いですね。大神環は無邪気な笑顔がたまらなく可愛いです。七尾百合子も照れた表情を本で隠す仕草が可愛いです。あと衣装の肩周りがエ□い。ミリシタではガチャでのカード提供割合が公表されています。今回は画像に表記されている「空想文学少女 七尾百合子」と「BOUNCING♪ SMILE! 大神環」の提供割合を用いて検証します。

  • 前提その1:1回ガチャを引いた時、狙った1種類の目玉カードが出る確率を「0.495%」とする。
    (つまり、p=0.495\%,\ 1-p=99.505\%)

    f:id:ar4t4ni:20200614004209j:plain
    「SONG FOR YOU!ガシャ VOL.5」目玉カードの排出確率
    そして、今回はガチャを引くことが試行になります。しかも、目玉カードは「出る」か「出ない」かの2択ですので、ベルヌーイ試行になりますよね。そして、そのベルヌーイ試行は「独立」したものとします。

    恒常SSRが連続して出てきたから、次は目玉カードが出やすくなる!とか、全然出ないから確率操作されてる!とかはないということです。気持ちは分かりますが。

  • 前提その2:ガチャは「独立」したベルヌーイ試行である。

    先ほど出てきた式の残ったパラメータですが、
    n:ガチャを引いた回数、k:目玉カードが出た回数
    になります。さて、2つしか出てきていないですが前提条件は以上です。ここで、前提条件をここでおさらいしましょう。

  • 前提その1:1回ガチャを引いた時、狙った1種類の目玉カードが出る確率を「0.495%」とする。
    (つまり、p=0.495\%,\ 1-p=99.505\%)
  • 前提その2:ガチャは「独立」したベルヌーイ試行である。

    ここまできたら、あとは二項分布に当てはめてみるだけです。その結果がこちら。
    f:id:ar4t4ni:20200614062046p:plain
    各ガチャを引いた回数による目玉カードが出る回数とその確率
    ガチャを1回、50回、100回、200回、300回引いた時の目玉が出る回数とその確率です。ガチャを1回引いた時0.495%の確率で1回は目玉カードが出るのですが、縦軸のスケールに対して数字が小さすぎるためほとんど見えていません。外す確率(0回目玉カードがでる)がほとんどです。つまり、おはガチャとかで1回引いただけで目玉カードを当てる確率はかなりの幸運ということになりますね。(何パーセント以下の確率を引いたら運がいい/悪いってあるんですかね?その手の話詳しい方がいらっしゃったら教えて下さい。)

    そして、当然ですがガチャを引く回数を増やすにつれて、目玉カードが引けない確率は下がり、その確率分布は目玉カードが引ける方向にシフトしていきます。

    グラフをよく見ると、ガチャを200回引いた時、1回も引けない確率と1回出る確率がほぼ同じであることが分かります。(正確には引けない確率が37.07%、1回引ける確率が36.88%)

    1回目玉カードが出る確率が、1回も出なかったときの確率を逆転するときって、何回ガチャを引いた時なのでしょうか。さっき出てきた式を用いて計算してみましょう。これです。
\displaystyle{P(n,k) = \left( \begin{array}{c} n \\  k \end{array} \right)}p^{k}(1-p)^{n-k}

まず、1回も引けない(k=0)確率と1回出る(k=1)確率が同率になるガチャを引く回数nを求めてみます。この数字とさっきの式を使うとこう書けますね。

\displaystyle{
\left( \begin{array}{c}
 n \\  0
 \end{array} \right)
p^{0}(1-p)^{n-0} =
\left( \begin{array}{c}
 n \\  1
 \end{array} \right)
p^{1}(1-p)^{n-1} 
 }

上の式を満たすn (ガチャを引いた回数)を求めればよいのです。とはいっても、数式を見ただけで頭痛がするという人もいると思いますので、上の式をシンプルにしてみました。それがこちら。

\displaystyle{
n=\frac{1-p}{p}
 }

ずいぶんすっきりした式になりました。1回ガチャを引いた時に目玉カードが引けない確率を引ける確率で割るだけです。今回前提にしているミリシタのガチャでは、p=0.495\%,\ 1-p=99.505\%ですね。ミリシタじゃなくても、各ソシャゲでのガチャの確率を当てはめてみるのも面白いかもしれませんね。あと、こんなサイトも見つかりましたので、色々数字を当てはめて検証してみるのも楽しいと思います。

keisan.casio.jp

さて、ミリシタのガチャで当てはめた場合、1回も引けない確率と1回出る確率が同率になるガチャを引く回数は201.02回となります。(小数点以下の中途半端な回数ガチャが引けるわけないですが……)

この数字の小数点以下を切り上げた回数、つまり202回ガチャを回した時に目玉カードが1回でる確率が、1回も出ない確率を逆転し始めます。数字で書くと、1回も出ない確率が36.7%、1回出る確率は36.9%です。

逆転するとはいってもこの確率はそんなに低くありません。2人で1回だけじゃんけんしたときに負ける確率1/3(つまり33.3%)より大きいです。ということは、202回ガチャを引いても、1回も引けなかったというのは普通にあり得る話なのです。

300回ガチャを引いて1回も目玉カードが出ない確率は22.57%です。これもそんなに低い確率ではく、サイコロを1回振って出てきてほしい数字が出る確率1/6(約16.7%)より高いのです。

たまに、アイマスのガチャで欲しい子が出なくて「○○担当失格だ」とか「担当名乗る資格ない」とか香ばしいことをいう人を見るのですが、天井までガチャを引いても目玉カードが出ない確率は結構高いんです。数式少しこねくり回せば分かることなので、引けた/引けなかったで煽るのは控えましょう。

結局ソシャゲのガチャ天井って根拠あるの?

ここまでガチャの確率を計算してきました。そして、ソシャゲのガチャ天井300回って根拠があるの?という話にようやく触れられます。ただし、私はソシャゲを運営する会社に勤めてはないので、ここから先は私の憶測でしかありません。あらかじめ御承知おきください。色々考えたり調べたりしてみた結果から、ガチャ天井の根拠ってこれなのかも?というものを書いていきます。

利益を出すためにガチャ300回くらいがちょうどいい説

ソシャゲは公共事業ではありません。民営会社によって運営されているため、当然利益を出す必要があります。利益を出さなければ従業員への給料支払いや、サーバーやシステム等の維持管理、しまいには株主に見限られ投資してもらえなくなり、運営を続けることができなくなってしまいます。

さっき、ガチャ天井回すには9万円ほど必要と書きましたが全員が全員そこまで課金するわけではありません。天井分まで無料石を貯めて引く人、ある程度課金して引く人、潔く諦めてセレチケやサプチケを待つ人、様々いると考えられます。ソシャゲを運営している会社は、それぞれのガチャの引き方をする人の統計を当然とっているはずで、その統計結果とガチャの設定確率から目標の利益を達成するためにはガチャ300回を天井とするのがちょうどいいと判断したかもしれません。

運営のお情け説

さっき、202回ガチャを回した時に目玉カードが1回でる確率が、1回も出ない確率を逆転し始めると書きました。(あくまでもミリシタでの話です)。それでも、それ以上に根気よくガチャ回し続けても出ないときは出ません。ガチャを引く回数を自制でき諦めることができる人はいいのかもしれませんが、全員が全員自制できるとは限らず、自分の生活が破たんしてでも引き続ける人はいるかもしれません。

さっき202回という数字が出ましたがキリよく200回として、そこより100回プラスしても引けなかった人にはしょうがなく運営が目玉カードを提供しているのかもしれません。(もしかして、このあたりって法規制があったりするんですかね?射幸心を煽りすぎるなとか。)

不思議な何かが働いてるからだよ説

今回の件でソシャゲの天井について調べてみたら、こういうのを見つけました。

www.cesa.or.jp

コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」というのを制定しているそうです。(いわゆる有料ガチャのガイドライン)
ガイドラインの原文はこちら。※PDFファイルです、ご注意ください。
https://www.cesa.or.jp/uploads/2016/release20160427.pdf

そして、このHPには以下のようなことが記載されています。

さらに、一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)様、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)様、および当協会の3団体による連絡会を設け、他の業界団体様と緊密に連携してまいります。このような取り組みを通じて、業界全体として、お客様に、より一層安心・安全にゲームを遊んでいただく環境を整備し、今後ともゲーム業界の健全な成長に貢献していく所存です。

引用元:https://www.cesa.or.jp/guideline/social.html

JOGAはガンホーミクシィが所属しており、MCFにはCygamesやバンダイナムコエンターテインメントが所属しているそうです。これらの団体にも有料ガチャのガイドラインを遵守してもらうように働きかけていくみたいですね。

ちなみに、先ほど紹介したグラブル・ミリシタ・デレステの運営会社はMCFに所属しています。

さて、このガイドラインには以下のような記載があります。

有料ガチャにおいて、サービス提供会社は下記を遵守する。
【全ガチャアイテム提供割合表示】:提供されるすべてのガチャアイテムの提供割合が分かる表示。
また、その表示はユーザーが容易に認識できる場所または方法により表示するものとする。

ただし、 サービス提供会社は自己の判断において、全ガチャアイテム提供割合表示に十分に相当する ユーザーの分かりやすさを維持し、加えてそれをユーザーに具体的にかつ分かりやすく説明する場合には、全ガチャアイテム提供割合表示に代えて、以下のいずれかを選択することができる。
1. いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額(その設定された提供割合から期待値として算定される金額をいう)の上限は、有料ガチャ1回あたりの課金額の100 倍以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額または倍率を表示する。
2. いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額の上限は50,000 円以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額を表示する。
3. ガチャレアアイテムの提供割合の上限と下限を表示する。
4. ガチャアイテムの種別毎に、その提供割合を表示する。
引用元:https://www.cesa.or.jp/uploads/2016/release20160427.pdf


ん???「1回当たりの課金額の100倍以内」???「5万円以内」???おかしい……ガチャ1回あたり300円相当、ガチャ天井は9万円相当のはずなのに……

と思って文章をよーーーーーく読んでみると、「ただし、 サービス提供会社は自己の判断において (中略) 以下のいずれかを選択することができる。」とある。ってことは、ソシャゲを運営している会社は、先ほど引用した4つの項目のうち、1つでも満たしていればOKってことになると解釈できる。ってことは、さっき例に挙げたミリシタにも、1~4を満たすような何かがあることになるはず……なんだろう……

と思って探してみたら、すぐ近くに答えはありました。多分これです。「レアリティ別提供割合」ってやつ。 f:id:ar4t4ni:20200614100843j:plain
これが「4. ガチャアイテムの種別毎に、その提供割合を表示する。」を満たしている可能性があります。4項目のうち1つは満たしてるからOKってことなんですかね?しかも、ミリシタは全カードの提供割合を記載しています。ということは、引用したガイドラインの最初に記載されている【全ガチャアイテム提供割合表示】をすでに満たしていることになります。

なるほど……ガイドラインはきちんと満たしているから、別にガチャ天井が300回だったりしてもOKってことになるんですね。時々見る「ヘイト企業!」という呟きも分かるような気がします。

確率は出しているし、何回引いたらどのくらいの確率で目玉が引けるかどうか、もちろん分かっててガチャ引いてるんだよね?ということなんでしょうか。あまりこの話について言及すると、いいことなさそうですのでこの辺にしておきます。

最後に

今回は二項分布を用いてソシャゲのガチャの確率に関するいろいろな計算をして、天井300回の根拠って何だろう?とこねくり回してみました。

私は数学の専門家でも、ソシャゲを運営している会社に勤めているわけでもありません。あれこれ勝手に理由を考察しただけです。真実は運営のみぞ知ります。運営のやり方を批判するつもりもありません。

少なくとも今回分かったことは、ミリシタのガシャが二項分布に従う場合、天井まで回しても1枚も引けない確率というのは、案外高いということです。

ですので、ガチャで目玉が引けたからと言って引けていない人を煽るのは控えましょう。

そして、課金するときは今後のライフプランや自分の稼ぎなどを顧みて、無理のない範囲でやりましょう。

そして最後に、ガチャはゴミ!!!

追記(2020/6/16)

ふと、記事を読み直すと「1回目玉カードが出る確率が、1回も出なかったときの確率を逆転するとき」の計算をしていましたが、果たしてそれでよいのか少し疑問に思いました。

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各ガチャを引いた回数による目玉カードが出る回数とその確率

上の確率分布のグラフから「200回ガチャを引いた時に1回も引けなかったときと、1回引けたときの確率がほぼ同率になってる」と話を進めていましたが、200回ガチャを引いた時に目玉カードを2回引く確率は20%近く、これを無視するのはいかがなものか?となりました。別に目玉カードは複数回引けてもいいのですし。

ということで、「1回『以上』目玉カードが出る確率が、1回も出なかったときの確率を逆転するときって何回ガチャを引いたときか」で考え直してみました。

この『以上』っていう前提、かなり重要で計算の仕方がかなり変わってきます。今回の場合、下記のように考えれば答えは導けそうですね。

  • 0回ガチャ目玉を引ける確率 = 1回以上ガチャ目玉を引ける確率 = 50% となるガチャを引いた回数nを求める。

n回ガチャを引いた時に目玉カードが出る確率をすべて足すと100%になります。それ以上にも、それ以下にもなりません。ですので、1回も目玉カードが引けない時と、1回『以上』目玉カードが引けた時の確率が同率になるということは、それぞれが50%になったときということになります。

ということで求めまてみました。まずは、n回ガチャを引いた時1回も目玉カードが引けない確率 = 50%で式を書いてみます。それがこちら

\displaystyle{
\left( \begin{array}{c}
 n \\  0
 \end{array} \right)
p^{0}(1-p)^{n-0} =
50\%}

上の式を満たすnを求めればよさそうですね。とはいっても、このままだと易しくないので式を変形して求めやすいようにしてみました。それがこちら

\displaystyle{
n=-\frac{\ln 2}{\ln (1-p)} 
 }

個人的にはかなりすっきりした式になりました。\lnってなんぞ?と思われた方は「自然対数」で検索してみてください。関数電卓をお持ちの方はきっと「ln」というコマンドがあると思いますので、それを使うと計算できます。

さて、ミリシタ前提で考えた時、1回ガチャを引いた時に目玉カードが引ける確率は0.495%です。そのときのnは139.6回、つまりそれを切り上げた回数140回ガチャを引いた時に1回『以上』目玉カードを引ける確率が、1枚も引けない確率を上回ります。

ということは、140回ガチャを引いても目玉カードが引けなかったという時点で「おや???」となってもいいかもしれません。

私的にはこのあたりまでガチャを回しても目玉が出ないときに「これ沼るな、天井まで導かれるのか?」と感じるのですが、そのなんとなくの感覚と一致して少しスッキリしました。

上で書いた「運営のお情け説」ですが、200回+100回ガチャを回したらお情けで目玉カードをあげているのではなく、「140回の倍以上回してもガチャを引いても目玉カードが出てないからカードをあげている」と考え直すことができそうです。

まあなんにせよ、ガチャはゴミ!!!

さらに追記(2020/6/16)

さっき、1枚以上引ける確率が1枚も引けない確率を上回るために必要なガチャ回数nを求めました。

\displaystyle{
n=-\frac{\ln 2}{\ln (1-p)} 
 }

ここで、確率pを変化させたときにnはどう変化するんだろう?と疑問に思ったので、グラフを描いてみました。

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1枚も引けない確率を逆転させるために必要なガチャ回数

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1枚も引けない確率を逆転させるために必要なガチャ回数(片対数グラフ)

1回引いたときに目玉カードが出る確率が下がれば下がるほど、急激にガチャを引く回数が増えていると思います。これを見ると、ピックアップ逃すとかなり厳しいですね……

やっぱ、ガチャはゴミ!!!