新谷の日記

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微積分を知っていると少し人生が豊かになるかもしれないねって話 その3

こんにちは、新谷です。

前の記事ではモノの増え方/減り方を無限に細かくみるとどうなるのか書いていきました。 ar4t4ni.hatenablog.com

これまでは一次関数と二次関数を使って、変化の割合を見ていきました。

けどx,\ yとかグラフとか数学を毛嫌いしている人には、内容が頭に入りにくかったと思います。

ですので、今回は「モノ」という曖昧なものではなく、お金でこの話を進めていきたいと思います。

リボ払いは計画的に使わないと大変なことになるらしいね

クレジットカードをお持ちの人はもちろんご存知だと思いますが。また、持っていない人でもテレビやネットの広告などで「リボ払い(リボルビング払い)」という単語を見たり聞いたりしたことがあると思います。

www.j-credit.or.jp

どのような支払方法か簡単に説明すると、クレジットカードの支払残高に関係なく毎月一定額返済することです。(元本+手数料の場合や、一定額の中に元本と手数料を含む場合など支払方式は様々)

クレジットカードでお買い物しすぎて、全額返済できるお金が用意できないとかいう時にはぴったりな支払方法ですが、本来は一括で支払わなければならないお金をクレジットカード会社が肩代わりしているため、使ったお金に加えて利息を払う必要があります。

どのくらい利息を払わないといけないかというのは利息制限法で決まっており、下記のようになっています。

参考:利息制限法 | e-Gov法令検索

元本利息(年利)
~10万円20%
10~100万円18%
100万円~15%

さて、ここでリボ払いをするときにいくら返さないといけないか考えてみます。お買い物しすぎて、クレジットカードで10万円支払ったとしましょう。まずはは計算が楽な元本+利息返済方式で考えます。細かい条件は下に書いておきます。

  • 返済する元本:10万円
  • 毎月支払う元本:1万円
  • 利息(月利):\dfrac{18}{12}% ※年利18%を12で割ってるだけです。

さて、上に書いた前提条件で支払額を計算してみると下の表のようになります。

支払回数支払額(元本+利息)[円]利息[円]残り元本[円]
111,5001,50090,000
211,3501,35080,000
311,2001,20070,000
411,0501,05060,000
510,90090050,000
610,75075040,000
710,60060030,000
810,45045020,000
910,30030010,000
1010,1501500
合計108,2508,250-

一括なら10万円返済したらよいところ、リボ払いにすると利息で8,250円、8.25%追加で支払う必要があります。元本は1万円ずつしか減らないため、返済が完了するまで残り元本に利息がかかり続けるところがリボ払いの怖いところ。

上の表は元本に利息を上乗せする方式で支払っているためまだ返済額は少なく済むのですが、返済額が一定かつその中に利息が含まれている(より元本が減りにくい方式)場合、利息にも利息がかかってしまうため返済額がさらに増えてしまいます。先ほどと前提条件を変えずに計算してみると下の表のような感じ(もしかすると間違ってるかも……)

支払回数支払額(元本+利息)[円]残り元本[円]
110,00091,500
210,00082,873
310,00074,117
410,00065,229
510,00056,208
610,00047,052
710,00037,758
810,00028,325
910,00018,750
1010,0009032
1190320
合計109,032-

利息に利息がかかっているため、返済額がさらに増えてしまっています。今回は元本10万円が減り続ける前提で計算していますが、もし今月10万円、来月も10万円、再来月はXX円……と使う金額が増える(元本が増える)と利息もどんどん増えてしまい、元本を返しているのか利息を返しているのか分からないような状況になってしまいます。

利息に利息がかかる(いわゆる複利)の状態でお金を借りていてかつ、さらに借金を重ね元本が増える/減らない状況が続くと利息がどんどんどんどん増えてしまいます。

ですので、大きいお買い物をするときは本当に返済できるのか?ということを一度立ち止まって考えてみたほうがいいかもしれません。

人類最大の発明は複利だってアインシュタインは言っていたらしいね

先ほどはリボ払いにして利息に利息がかかる状態、複利になっていると利息がどんどん膨らむという話をしました。

お金を借りる場合は複利は恐ろしいですが、逆にお金を運用する場合には複利は強い味方になってくれます。

例えば100万円を元本に平均利率3%で30年運用し続けるとしましょう。ここでは運用で得られた利益を元本に足さない単利方式と、得られた利益を元本に足して運用に回す複利方式の2つで考えていきます。

それぞれの方式で運用した場合、元本+利益は下の表・図のようになります。

運用年数単利[円]複利[円]
11,030,0001,030,000
21,060,0001,060,900
31,090,0001,092,727
41,120,0001,125,509
51,150,0001,159,274
271,810,0002,221,289
281,840,0002,287,928
291,870,0002,356,566
301,900,0002,427,262

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単利と複利のお金の増え方
単利の場合は100万円にかかる利率×年数分の利益を得ることができますが、複利の場合は得られた利益にも利率がかかるため利益がどんどん増えていきます。

最初の数年は単利と複利の金額差は大きくないのですが、年数が経つとその差が顕著になります。30年後の利益率は単利だと90%、複利の場合は142.7%と数字で書くと大きく違ってきます。

単利・複利の利益率を定式化すると下のようになります。(年利:I、運用年数:nとします。)

単利はnに比例(一次関数)、複利nの指数関数の形になっています。1年目(n=1)の場合は単利・複利ともに同じ利益率になりますが、運用年数が増える(nが増える)とその差は大きくなります。

前の記事で「指数関数的に増える」というワードが出てきましたが、まさしくこの複利が「指数関数的に増える」状態になるのです。

もし将来に備えてお金を貯蓄する場合は複利を活かすといいでしょう。ただ、そもそも元本の用意や運用自体が難しい……できない……

ですので、多くの人はコツコツ貯金してお金を積み立てている思います。さて、このとき貯金を銀行預金に預けるか運用に回すかのどちらかだと思いますが、それぞれどのくらいお金が増えていくか見てみましょう。

ここでは銀行の金利を0.001%(ゆうちょ銀行、2020年11月24日時点)、運用は投資信託で平均3%で運用する前提で考えてみます。

運用利回り3%って現実的か?と思う人もいらっしゃると思いますが、千葉銀行のブログを読んでいると新興国株で過去20年平均利回りが3%を超えていますので割と現実に即していると考えています。(今後は分からんけど……)

www.chibabank.co.jp

さて、銀行預金と投資信託で毎年12万円(毎月1万円)、30年積み立て、複利で運用したとしましょう。その時の元本+利益は下の表・図のようになります。

年数 投資信託(年利3%) 銀行預金(年利0.001%) 積立だけの場合(年利0%)
1 123,600 120,001 120,000
2 250,908 240,004 240,000
3 382,035 360,007 360,000
4 517,096 480,012 480,000
5 656,209 600,018 600,000
27 5,031,711 3,240,454 3,240,000
28 5,306,262 3,360,487 3,360,000
29 5,589,050 3,480,522 3,480,000
30 5,880,321 3,600,558 3,600,000

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積立と運用

どちらも複利で積み立てられるため毎年得られる利益にも利率がかかり、ただ積み立てるよりお金は増えていくのですが、投資信託ですと平均年利3%前提と銀行預金の3,000倍多い年利で計算しているため最終的な結果にかなり差ができています。

ですので、もし将来を見据えて貯金をしたいという場合はただ銀行に預けるだけでなく、投資信託や株投資などの運用も一緒にやるとよりお金が貯めやすくなると思います。

投資信託の場合、楽天証券だと月5万円まで楽天カード投資信託商品が購入できたり、楽天銀行口座も一緒に作って紐付けると銀行金利がよくなったりと、色々サービスがあるためこれから始めたいという方はそれを活用するといいと思います。それに関しては、「楽天証券 楽天銀行 投資信託」とかでググると分かりやすく解説したブログやHPがゴロゴロ出てくると思いますので是非検索してみてください。
※投資は自己責任でお願いします。お金のことですので私は責任取れません。

さて、ここでは複利に注目してお金の増え方について書いてきました。お金は生きていくうえで必要になってきますので、この機会に少しお金のことについて考えるきっかけが与えられたらうれしいです。

長くなりましたが、今回の記事はここで〆たいと思います。次回はこのお金の「増え方」についてさらに細かくみていきたいと思います。

感想や誤植のご指摘等々ありましたら、Twitterもしくはコメント欄でご指摘いただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

続きます

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